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親父ギャクのDNA
親父ギャクってご存じですか。
親父ギャグ=寒い、でもうっすら微笑ましい。
と言う方程式が、昭和40年代生まれの私たちにはあるのですが、
平成生まれの皆様、令和生まれの皆様は如何でしょうか。
ギリ令和誕生の方々は、最長2歳だから、
まあ、そんなこたぁ知ったこっちゃないんでしょうが。
寒い寒いと言われる一例をあげますとね、
商店街のおばちゃんが、100円のお釣りを渡すときに
「はい、お釣り100万円~~~」とか言うアレです(たぶん)
どこで使うんだ?の代表で言えば、「コーディネートはこ~でねぇと」…?
おっさんに限らず、中高年の皆さまが、思わず使いたくなるダジャレ的なアレコレを、
総じて「親父ギャグ」と称している、と言うのが正確なところなのでしょう。
とは言え、今でこそお腹もでっぱり、アタマも寂しくなったおっさんも、
(若い方には想像もできないでしょうが)若かりし頃はあったわけで。
現在「○○課長、キモッ!!」なおっさんも、
昔はモテモテさわやか好青年だったと言うことも、
可能性としてはゼロではない…(*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)ウンウン♪
そんなキモいおっさんと同年代であるらしい私は、同情の涙を禁じえません(苦笑)
かわいそうなので、優しくしてね。
さて。それは兎も角、みなさまは「金色夜叉」を読んだことはありますか。
教科書の常連?かの尾崎紅葉の代表作です。
「来年の今月今夜のあの月を」のセリフで有名な、寛一お宮のアレです。
親父ギャグから、ずいぶん飛んだな(笑)
読んだことのある方はお分かりでしょうが、
実は金色夜叉にも親父ギャグが存在します。
一例を言えば、寛一の商売である「高利貸」
これに「アイス」とルビが振ってあります。
無粋を承知で紐解けば、
高利貸(こうりがし)→氷菓子(こおりがし)→アイス
と言うことですね。
はじめて、この文字に遭遇した時、
私は明治の文豪のセンスの良さに震えました。
それから、ちょっと待てよ?と考えました。
確かに尾崎紅葉の言葉のセンスは素晴らしい。
でも、高利貸をアイスと言うのは、尾崎紅葉のオリジナルではなくて
この時代、みんなが口にしていた俗称なのでは?
少なくとも、高利貸しをアイスと言い換えることを受容する土壌は
この時代の方々にはあったと思われます。
親父ギャグと言う言葉は生まれていなかったかもしれませんが、
「言葉遊び」の文化はすでに根付いていたはず。
そう考えると、実は「親父ギャグ」って
もはや日本人のDNAなのかも?
どおりで「やだ~親父ギャグ、寒ッ」とか言って、
おっさん共を毛嫌いしていた若いお姉ちゃんだった(はずの)私も
気がついたら、寒いこと言ってるわけだ(苦笑)
日本人のDNAおそるべし(笑)